飲食店等の中小企業の支援策について、日本政策金融公庫が実質無利子・無担保の融資を行うなど追加の緩和策等が発表されていますので、改めてご案内させていただきます。
◆目次◆
1.日本政策金融公庫による実質無利子・無担保融資制度の創設
2.雇用調整助成金の要件をさらに緩和
3.休校による休業の賃金全額補償制度
4.クラウドファンディングの活用
1.日本政策金融公庫による実質無利子・無担保融資制度の創設
つい先日、安倍首相より「日本政策金融公庫を通して、実質『無利子・無担保』の融資制度を創設する」との発表がありました。
正式な公表はまだですが、現状では下記のような制度を考えているようです。
・売上高が5%以上減少…今後3年間は金利ゼロ%台
・売上高が15~20%以上減少…利子補給(により実質金利ゼロに?)
これが実現すれば、特に売上高が15~20%以上減少するなど業績下振れの大きい事業者は、先日ご案内した融資制度のどれよりも得になりそうですので、こちらの制度の活用が第一候補となりそうです。
なお、日本政策金融公庫に問い合わせたところ、既に申込中のものがあれば遡及して適用することも可能とのことでしたので、今から相談されてもよろしいと思います。
日本政策金融公庫との接点がない方は弊社からご紹介可能ですのでお申し付けください。
参考URL:NHK NEWS WEB
2.雇用調整助成金の要件をさらに緩和
前回お伝えした「雇用調整助成金」ですが、要件がさらに緩和されることとなりました。
・休業等の初日が、令和2年1月24日から令和2年7月23日までの場合に適用。
・新規学卒採用者など、雇用保険被保険者の期間が6か月未満の労働者についても対象。
・過去に雇用調整助成金を受給したことがある事業主について、
ア
前回の支給対象期間の満了日から1年を経過していなくても助成対象とし、
イ
過去の受給日数にかかわらず、今回の特例の対象となった休業等の支給限度
日数までの受給が可能
参考URL:雇用調整助成金の特例を追加実施
また、北海道のみ売上10%減少要件の撤廃や助成率の拡充も予定されています。
対象事業所:新型コロナウイルスの影響を受けた事業主→北海道に所在する事業主
生産指標要件:売上高1か月10%以上低下→低下していなくても満たすものとして扱う
助成率:2/3 → 4/5
参考URL:雇用調整助成金【北海道労働局】
3.休校による休業の賃金全額補償制度
小学校等に通う子の保護者である労働者の休職に対しての賃金全額補償制度ですが、具体的な要件等が発表されました。
要件等は以前お伝えしたものと同じですが、ホームページで改めてご確認ください。
支給額:日額8,330円を上限
対象期間:令和2年2月27日~3月31日
対象となる従業員:小学校、特別支援学校、学童保育、幼稚園や保育所などが臨時休業し、子どもの世話が必要になった従業員(中学生と高校生の保護者は対象外)
参考URL:
小学校等の臨時休業に伴う保護者の休暇取得支援のための新たな助成金を創設します
4.クラウドファンディングの活用
北海道の飲食業の方で、クラウドファンディングを活用する動きがやはり出てきました。
北海道の飲食店が一丸となってクラウドファンディングで資金を募り、集まった支援金は4月中旬頃に各飲食店に分配、支援していただいたお客様にはお食事券として還元するという流れです(お食事券の還元なしで純粋に寄付だけのプランもあります)。
3/9時点で既に200店舗が参加しているようです。
参考URL: クラウドファンディング