免税事業者のインボイス登録について

こんにちは。
今回は免税事業者のインボイス登録についてのお話です。
先ず初めに免税事業者は消費税課税事業者ではないので、適格請求書発行事業者の登録(インボイスの登録)を受ける事は出来ません。適格請求書発行事業者の登録を受けるためには消費税課税事業者になる必要があります。
 ですので、今まで免税事業者だったので、消費税の納税が必要なかったのに、インボイスを発行するためには消費税課税事業者になるので消費税の納税が必要となります。
 ここまでは、色々な所で言われておりますので皆さんご存知かと思います。
こちら側がインボイスを発行出来ないと取引先の方で消費税の仕入税額控除が取れなくなるので、取引先からインボイス登録してと言われている方も多いかと思います。
でも、少し立ち止まった方が良いかもしれません。

原則として、インボイス制度が始まるR5.10.1から適格請求書発行事業者の登録を受けようとする場合、R5.3.31までにお近くの税務署に登録申請書を提出する必要があります。(実はこの期限も経過措置によりあって無いようなものとなってしまいましたが。)
しかし、免税事業者がR5.10.1-R11.9.30の間でインボイスの登録を受ける場合は、登録日から課税事業者となる経過措置が設けられています。
ですので、原則として免税事業者がインボイスを発行するためには

消費税課税事業者になるために、「課税事業者選択届出書」を提出する

課税事業者になってから適格請求書発行事業者の登録を受ける

という流れになるのですが、インボイスの適格請求書発行事業者の登録を受けた時点で課税事業者ということになります。なお、消費税の計算は登録日から期末までとなります。

また、簡易課税制度に関して、上記経過措置により免税事業者がインボイスの登録を受けた場合、その課税期間中に「簡易課税制度選択届出書」を提出すれば登録日から簡易課税を選ぶことが出来ます。

「今まで免税事業者だったから、消費税に関してあまり把握はしていないけれどとりあえず、インボイスの登録をしないといけないんでしょ?」
「取引先に言われてるから早く登録しなくちゃ」
と考えている免税事業者の方は少し立ち止まってお考え下さい。まだ考える時間はございます。

本当に自分はインボイスの登録を受けないといけないのか?
インボイスの登録を受けたとして原則課税と簡易課税のどちらが有利なのか?

しっかりと考えてからインボイスの登録を受けるか否かを決めた方がよろしいかと思います。

参考HP

国税庁 お問い合わせの多いご質問
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/zeimokubetsu/shohi/keigenzeiritsu/pdf/0521-1334-faq.pdf

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